~OEM事業者から一般市場へ進出~
ターゲットを絞り込んだ消費者向けマットレスの開発
【相談者プロフィール】
やまと産業株式会社
〒630-2223 奈良県山辺郡山添村三ヶ谷1127
TEL:0743‐87‐0066 / HP:https://www.yamatosangyo.com/
【支援に至る経緯】
1963年の創業以来、同社は安全と品質にこだわった大手寝具・ベッドメーカーのマットレスOEM事業者として、多様な商品ニーズに対応されてきました。
(公財)奈良県地域産業振興センターの実施するセミナーに参加されたところ、当拠点があることを知り来訪。
当初は主に労務関連の相談でしたが、今回の取組みを行うにあたり、改めて来訪されました。
【課題の整理と分析】
同社がご相談に来られた大きな狙いは、「OEM事業者から一般市場への進出」でした。そこでそれらを成功させるための課題を整理して、以下に整理していきました。
- ベッド用マットレスは、「ベッドとセット販売」されることが多く、併売率が高いのでマットレス単体で販売できる市場を探すことが必要。
- 消費者市場への進出は、費用面・製造余力の問題から難易度が高いと判断。現時点の対応可能範囲での方策を検討する。
- 従来品にはない製品の良さ(マットの硬さを調整できる)を明確化し製品の効用を謳い、それに準ずる販売に関する方策を策定していく。
【支援内容】提案とアドバイス
課題を解決する方法として以下の実施案をご提供しました。
まずリスクヘッジとしてマット単体販売を基本に可能性を考慮。新規参入候補として介護施設をターゲットとしました。
そこで県内の介護事業者に製品利用及びアンケートを実施、その結果をまたフィードバックし、製品コンセプトをしっかりと固めて、それに合わせて製品の強みを合わせて広告宣伝を展開する案をご提案しました。
販路開拓はターゲットを絞ることに注力。介護施設向けの展示会にも参加することを検討することとしました。
【支援の成果】
今般の商品は、ターゲットを絞って「介護施設向け」に。コンセプトは「今まで一般消費者に知られなかったOEM事業者の製品」を体現した【やっとあえたね】と決めました。ネーミングも社名にもちなんだ「Ya-Mat」(やぁ、まっと)として、マットレスをイメージし易い名前で宣伝物を作成していきました。
メインの大手ベッドメーカーからのOEM受注の枠を確保するため、新たなオリジナル商品の生産余力には制限がありましたが、ターゲットを絞り込み少量で確実な受注に対応することでその課題もクリアできました。
2018年春に念願の一般消費者向商品の発売を実現!介護事業者向けの展示会、ケアテックス大阪への出展も実現し、OEM事業者から一般市場対応メーカーへと大きな一歩を踏み出しました。