~主要なものすべてを数値化~
基本を遵守したものづくりの再構築で収益良化!
【相談者プロフィール】
シバタ製針
〒639-2143 奈良県葛城市南道穂137
TEL:0745‐69‐2281
【支援に至る経緯】
独自の工法による高精度・高品質のメリヤス用工業編み針で国内業界シェアの60%を占めていた同社ですが、
- 旧態依然のものづくりを変えたい
- 組織全体においての世代交代の必要性
- 競争市場における継続的なコストダウン
を考えておられたところ、奈良県地域産業振興センターの訪問時に、その体質改善について相談されました。
よろず支援拠点を通じた専門家派遣を行い、事業としての踏み込んだ改善について本格的な推進を開始しました。
【課題の整理と分析】
社長とのヒアリングや現場管理の実態を見て、推進イメージを整理し、一緒に推進方法を討議しました。
そこから下記4つの課題項目が確認できました。
- 1.損益計算書・製造原価報告書から事業の本質課題分析と整理
- 2.過去の生産実績より、ものづくり面の課題分析と整理
- 3.本業純利益の最適化
- 4.生産ロスの極小化(在庫・稼働の最適化)
【支援内容】提案とアドバイス
まず、主要な課題の共有化に不可欠なすべての数値化を提案しました。そのうえで、解決に向けた進むべき方向性を「最適生産方式導入によるロスコスト(※)削減」と決定しました。
その後は、ものづくり面の調査を行い、「ものづくり改善推進管理表」や「社内共有化事項リスト」、「新生産指示書サンプル」など、改善に有効な具体的なツールを提案して、製造原価の視点から生産ロスコストの影響度を数値化しました。
※ロスコストとは=本来発生すべきでない費用や無駄な費用のこと
【支援の成果】
課題の一つであった在庫の問題は、受注を受けてから仕掛りに開始し、完成日を明確化。生産能力については53工程設備能力に対応させた最適ロット生産化を実現しました。
生産稼働の最適化により、製造費用の削減で収益良化が図れました。最終的には広い意味で工場管理に関する新しい仕組みを築くことができました。
社長自身は「問題点・改善点はある程度わかっていたが、現場・現物を重視しながら管理指標をより科学的に分析することで、見えていなかったことが見えるようになった」と支援の成果を実感されていました。