こんにちは。コーディネーターの橘高です。
コロナ禍の中、今もお電話やメールでたくさんのご相談をお受けしていますが、その中でもやはり一番多い質問が、給付金や補助金、助成金などの支援策についてです。
ただ、ご相談される皆さんは、あまり支援策の名前をしっかりと覚えておられないことが多いです。「補助金」と「助成金」を混同されている方も少なくありません。
例えば「ものづくり助成金について・・・」とか「小規模給付金について・・・」なんておっしゃる方もいらっしゃいます。まぁ、「補助金」とか「助成金」とか「給付金」って、そんなに普段から毎日使うコトバではないですから無理もないと思います。
そこで、今回は、わかり易く、支援策で使われるこれらのコトバの違いをご説明します。※正確には細かい例外点もありますが、わかり易さを優先してご説明します。
■給付金とは
今注目の「持続化給付金」や、変更を重ねて発表された「定額給付金」に代表される「給付金」。これは、文字どおり「給付されるお金」です。給付ですので、返済の義務はありませんし、使用用途も基本は自由です。「何にでも使えるお金がもらえる」と思っていいでしょう。今回の新型コロナウィルス感染症の影響で一部の都府県で発表された「休業協力金」もこれに当たります。
●給付金のポイント
1)返済不要なお金
2)使用用途自由なお金
3)発行元は、行政(国・地方自治体)
4)もらえる条件=設定された条件をクリア
■助成金とは
5月14日の安倍首相の会見でも大きく取り上げられた「雇用調整助成金」や、最近よく聞く「テレワーク助成金」などに使われているコトバがこの「助成金」。他にも「両立支援助成金」とか「人材開発支援助成金」とか、本当に数多くの助成金が存在します。
ここで気づかれた方もいらっしゃるかもわかりませんが、これらの助成金は、ほぼ「雇用」や「働き方」や「働く環境」に関係が深いものが多いです。助成金のほとんどが、これらを管轄している「厚生労働省」が実施しているので、「助成金」=「厚生労働省」というイメージを持っているとわかり易いと思います。
●助成金のポイント
1)労働者や労働環境の改善の支出・投資に対して行われる補てん金
2)発行元は、(主に)厚生労働省
3)もらえる条件=設定された条件をクリア
4)もらえるタイミング=補てん金なので、後から入金(先に事業者がお金を支出する必要あり)
■補助金とは
一般的には「補助」も「助成」も同じようなもの・・・と、思ってしまいますね。それは自然なことですが、支援策上ではこのコトバの違いは大きな意味を持ちます。「補助金」と呼ばれる代表的な支援策には「小規模持続化補助金」とか「ものづくり補助金」とか「IT補助金」とかがあります(←補助金の御三家・・・なんて呼ばれています)。
これらの施策を管轄しているのは「経済産業省」です。経済産業省は「事業者が元気になって日本や地方経済を活性化して欲しい・・・」という役割を担う省ですから、そういう目的のために使われる投資を補てんするお金を補助金と呼んでいます。
この補助金が先の「給付金」や「助成金」と大きく違うのは、「審査がある」ということです。どの投資が事業の発展や強化に繋がるのか?は、なかなか条件を決めてクリアできるものではありませんから。あるお店にとってはある会社よりも少額だけれども重要な投資かもしれませんし、ある機械を導入することで画期的に事業が発展する可能性もあるかもしれません。ですので各々の申請者が、ある一定の決まりの枠の中で「事業計画書」などを提出して、採択を受けます。合格しないと補助金は受けられません。
●補助金のポイント
1)事業の拡大・営業強化などの事業投資に対して行われる補てん金
2)発行元は(主に)経済産業省
3)もらえる条件=申請後の審査に合格(採択されると言います)
4)もらえるタイミング=補てん金なので、後から入金(先に事業者がお金を支出する必要あり)
これらを簡単に表にまとめると以下のようになります。
いかがでしょうか?給付金と助成金と補助金の違いが何となくイメージできたでしょうか?
もちろん、そんなコトバの意味が解らなくても、私たちがご相談のときにしっかりとご説明しますから心配はご無用です!